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執筆者の写真kimilab

司書講習の授業で図書館たほいやを行ってみました@桃山学院大学


國學院大學栃木短期大学の篠塚先生が、ご自身が担当される司書講習の授業のなかで、「図書館たほいや公開バトル」の動画 をご紹介くださった!さらにみんなで(簡単なかたちではあれど)「図書館たほいや」をプレイしてみてくださった!…ということで、レポートを送ってくださいました。


篠塚先生からお送りいただいたレポートをそのままご紹介します!

図書館総合展での公開バトルとその動画がこのようなかたちで活用されるなんて、本当にうれしいです!ありがとうございます!


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大阪・和泉市の桃山学院大学では、開学の翌年(1960年)に当時の文部省より委嘱を受けて以来、一般・社会人を対象に毎年司書講習の開講を続けており、今日までの講習修了者数(司書資格取得者数)は1万人を超えています。


この司書講習の科目の一つである「情報サービス演習」は、レファレンスサービス等の情報サービスの演習を行う科目ですが、今年度のこの授業の中で図書館たほいやを行ってみました。


きっかけは「【図書館総合展2021】図書館たほいや公開バトル」の動画を授業担当者が見たことによるもので、辞書・事典を用いる図書館たほいやは、情報サービスとは非常に相性がいいと感じたためです。



この科目は、まずオンラインで授業を行い、日を改めて実際に桃山学院大学図書館で演習を行う、という形式で授業を行ったのですが、図書館実習の事前講義にあたるオンライン授業で図書館たほいやは実施可能であると判断しました。また司書の資格を取得しようとしている受講生が「図書館」たほいやという名称やその内容にどのような感想をもつか、ということに私自身が関心がありました。


実施にあたっては、受講生とは初対面だったのでその緊張をほぐすためのアイスブレイクと、辞書・事典=レファレンスブックにもさまざまな資料があることを身近に感じてもらうことを第一の目的としました。またオンライン授業なので質問に答える(投票する)ことで「授業に参加した」という実感を得てもらう、という狙いもありました。


具体的には、公開バトルの動画からお題を3問拝借し、質問と4つの選択肢を受講生に示して選んでもらう、という形にしましたが、受講生が図書館たほいやについて知らないだろうということで、私が作った例題を最初にやってもらいました。


例題は「ちむどんどん」で、選択肢としては…


①お祭りの太鼓を叩くときのかけ声。

②鹿児島の山中にいると言われる妖怪。旅人が道に迷っていると道を教えて助けてくれる。

③江戸時代に越後で作られていた名産の縮織り(ちぢみおり)の名前。

④胸がわくわくする気持ち


としましたが、さすがに朝ドラのタイトルは知名度が高く、正解者多数で例題としてはまずまずの結果となりました。


ちなみにこの科目の受講生は69名で、司書資格の取得を目指すという共通の目的をもって集まっていますが、年齢は20代から60代まで、職業は大学生、現役の図書館員(公共・大学・学校)、会社員、会社等をリタイアされた方、とさまざまな属性の方がおられます。したがって、朝ドラになじみのある方も多く、大学の授業で「ちむどんどん」を出題する場合と比べ正解率が高いものと思われます。


そのあとは、本番として公開バトルの動画から拝借した問題を行い、また授業でもあるので任意で図書館たほいやを受講した感想を提出してもらいましたが、85%の受講生が感想を提出してくれました。


感想の中からいくつか順不同でご紹介します。


・初めて図書館たほいやをやってみたがとてもおもしろかった。

・全く聞きなじみのない言葉が出てきて困惑したが、そのような言葉でも辞典や辞書には載っている事に驚いた。辞典や辞書の可能性はまだまだ広がっていると思った。

・こういった活動・ゲームがあることを初めて知ったが、ゲーム感覚で学習できることは非常に良いと感じた。

・学校図書館の現場では、参考書に親しむきっかけとなるのではないかと期待が高まった。

・何よりも他の参加者たちとコミュニケーションがとれる! ”本を読む”という事自体は極めて個人的であるので、本を介して誰かと友達になれる!ってすごいなと思う。

・正解を知った後に、その言葉が全く違って見えてくることもおもしろかった。

・言葉は社会が作り出し、時代によって生まれたり、無くなっていったりするのだと思った。あらためて言葉は生きてると感じた。

・調べ学習のみで辞典や事典を使うのではなく、このような形で様々な辞典を知ることで、子どもたちの知識が広がっていくことに繋がると感じた。

・どの年代でもレベルを変えて楽しめるゲームであると今回体験したことによりわかったので、自館でも簡易的なたほいやができないか提案してみようかなと思った。

・知らなくて、かつそれっぽい意味が並んでいれば、俗語ですら重要な単語のように思えるのが興味深かった。

・自分で辞書などを使って問題を考えるのも面白そうなので、機会があればそちらも挑戦してみたい。


総じて好意的な感想が多く、また受講生の(職業的)環境をうかがえる感想も多数あって、自分の身に引きつけて図書館たほいやをとらえてくれていることがよくわかります。その点だけでもこの試みは成功だったと思います。

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